ガス：オール電化にすると、光熱費の節約ができるというけど本当なの？電気代って高いじゃない？

電化：「電気代は高い」というけど本当なのか？と私は疑問に思います。実は 10年前と比べて電気代は、半分以下になっているんだよ。

ガス：でも、半分以下になっている割には、電気代はぜんぜん安くなっていない感じがするけど。私のうちは大体、月に 10,000円くらい支払いしているけど、10年前も同じくらいだもん！

電化：実は、電気料金の単価は下がっていても、使用量が 10年前と比べて倍以上になっているので、支払い料金は変わらないんだよ。

ガス：え〜！うそ〜！

電化：その証拠に、 10年前と比べて電気製品の数かなり増えていませんか？パソコン・ＦＡＸ・エアコンと数え上げればきりがありません。そのため契約電気量も以前は15Ａか20Ａくらいが普通なのが、今では40Ａか50Ａが普通です。だから、単価が半分になっても量が倍以上なので、支払い料金は変わらないんだよ！

ガス：なるほど〜。でも、安くなっているというけど、夏にエアコンを使うと少ししか使っていないのに、 5,000円も多く請求くるのはどうしてですか？

電化：実は、電気特有の料金システムにあるんだよ！使用量が増えれば増えるほど料金単価がアップするんだよ。

ガス：エッ！おかしいじゃないか！一般的には、使えば使うほど料金が下がるのが、普通じゃないか。ガスでは、単価だけではなく基本料金まで下がるシステムになっているんだよ！（東京ガス等の都市ガスの場合です）まるで、独占状態なのを良いことにやりたい放題じゃないか！

電化：なんか、おまえ急に元気出てきたな〜。実はこれには訳があって（詳細は、こちらより「誰も教えてくれなかった光熱費の節約機器の選び方」の資料請求をして下さい）、電気はガスや石油と違って、貯めることができないので、今使っている電気は、今発電所で作っているんだよ。そのため毎年増え続ける使用量に応じて発電所を建設しなければならないんだ。ところが、電気の１日の使用状況は、富士山の様になっていて (右記図参照)、午後２〜３時にピークを向かえ、そのたった2時間程のピークに合わせて、発電所を作るのでコスト高になっており、そのコスト高の分を使用量が多い人に応分の負担をして頂こうということで、使用量に応じて３段階になっており、使う程単価が高くなっています。右図の通り平均で第二段階の後半なので、増えたエアコン分はすべて第３段階の高い料金で計算されるので、少しの使用量で5,000円も請求くるんだよ。

ガス：という事は、富士山のような山型の使用量グラフを平準化するため、またピークを抑える為に、単価をアップしているんだね。だけれども、平準化したいのなら、朝や夜は逆に使ってほしいよね。

電化：その通りだよ。だから深夜電力割引という制度があるんだよ。これは、昼間の約１／３〜１／４の料金で使用できる制度なんだよ。だからなぜエコキュートが電気という高いコストのものでも、ガスより安く使えるのかの秘密がここのあるんだよ。 (右図のコスト表参照)

ガス：でも、使えば使う程単価が上がるのは変わりがないのなら、ガスの燃料電池である｢コージェネレーションシステム｣の普及を待ったほうが良いんじゃないの？

電化：｢コージェネレーションシステム｣もある意味発電システムなのでオール電化だけれども、耐久性の問題がクリアーになっていないね。また、発電量も家庭用は、 1ＫＷ程度なので太陽光発電よりもかなり落ちるね。(太陽光発電は屋根の大きさにもよりますが、約３ＫＷくらいが多いです)

ガス：単価が上がるのはどうするんだよ！単価が上がるんだったら、使用量が増えるオール電化なんて損じゃないか？

電化：現在一般的には、｢従量電灯契約｣という契約を電力会社と交わしており、これは先程から言うように使えば使う程時間に関係なく単価が上がるけど、オール電化にする場合には｢季節別時間帯別電灯契約｣ (電力会社によってはない場合があります。また、東京電力では｢電化上手｣というようにサブネームが付いております。詳細は電力各社のサイトへ)というのにします。これだと単価はいくら使っても一定だが、時間によって料金単価が違うという方式なんだ。

ガス：時間によって料金が違うの？だから、オール電化になるとクルクル回るメーターからデジタルのメーターになるんだ。

電化：その通りだよ、昼間の午前１０〜午後５時までが以前より割高で、朝の午前７時〜１０時と晩の午後５〜１１時までが現在と同じくらいなんだ。その変わり深夜の午後１１〜午前 7時までは現在の約１／３ですむんだよ。だから、タイマーなどを使って炊飯とか洗濯等を夜にすればかなりの節約になるんだ。

ガス：でも、昼間が高いということは昼間にピークが来るから高いと損じゃないか！

電化：企業や工場は昼間にピークが来るが、一般家庭では家には奥様くらいしか居ないし、共働きの家庭なら家には昼間冷蔵庫くらいしか電気はかかっていない状況（約２５％ )なので、家庭のピークは朝と晩なんだよ。その朝と晩(約３５％)は今と同じくらいだし、昼間は高くても家に居ないし、夜(約２５％)を有効活用すればかなりのお得になるんだよ。

ガス：夜を有効活用するといっても、みんな寝てるじゃないか！

電化：そこで、家庭の中で一番エネルギーの使う者に夜起きてもらう事にするんだよ。右図の通り家庭でのエネルギー消費の約３７％は給湯なんだよ。給湯に起きてもらうという事は ,ガスボイラーをエコキュートにすることなんだよ。そうするとＬＰガスなら約１／６、都市ガスでも約１／５にコストが下がるんだよ。

ガス：ＩＨはどうするの？

電化：電力会社によっては、オール電化にすると 5％程電気料金を割引いてくれるところがあるんだよ。先程話したとおりオール電化の定義はすべての熱源を電気にすることなので、ガスが残っているガスコンロを電気のＩＨにすればオール電化で割引になるんだよ。

ガス：なんかオール電化って良いじゃない！でも、昼間はいくらも使わないといっても高いのは買いたくないな〜。

電化：そういう人は、太陽光発電を入れればいいんだよ。冬はきついけれども、高い午前１０〜午後５時は太陽光発電で電気を賄えばいいんだよ。しかも、使い切れなくて余った分は電力会社が高く買取をしてくれるんだよ。

ガス：俺もオール電化にしよう！

電化：オイオイ、またかよ〜。

こうして、オール電化にする人が増えています。
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